大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(う)1740号 判決

被告人 清宮智

〔抄 録〕

弁護人の控訴の趣意第一点について。

原審第二回公判調書によれば、所論のとおり検察官が口頭を以て起訴状に記載された公訴事実のうち横領物件の一部を訂正する旨申し立て、弁護人において異議を述べず、また被告人においても意見を述べないで、裁判所がこれを許可した事実を認めることができるが、刑事訴訟規則第二百九条第五項に明らかなように、起訴状に記載されている訴因又は罰条の追加、撤回、変更すら、公判廷において口頭を以てすることを許されているのであるから、特に法令を以て禁止されていない以上、右のような起訴状記載の数量を、口頭を以て訂正申立をすることは許されるものと解すべきである。従つて原審の訴訟手続には何等違法の点はなく論旨は理由ないものである。

(谷中 坂間 久永)

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